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 正直なところ、もうこのタイトルの本を手にすることは叶わないだろうと諦めていましたよ!
 その点において非常に感慨深い今回の新刊です。今確認したら、このタイトルが予告されているアル戦2巻は昭和62年初版ですってよ。「そこまでたどり着けるかどうか」と冗談交じりに仰っていましたが、まさか20年以上かかって到達だなんて違う意味で予想外。

 そんなアル戦13巻ネタバレ全開感想トークを
「エステル、まさかの早期退場」
「増えたものは減らせばいいのです」
「悪役の哀愁」
 の3本でお送りします。いや実のところ3本立てじゃすまないと思いますが一応。

■ 13巻は何をおいてもとにかくエステル
 エステル……!!

 上で「早期退場」と書きましたが、いずれ亡くなるだろうとは思っていたんです。でもまさかこんなに早く、こんなにあっさりと死んじゃうなんて。
 第一部を読んでいた頃は、疑いもなく嫁候補だと信じていました。その後歳を経るにつれ、エステルが王妃になるためにはどうしても壁を越えられないことを実感しまして。単に外国人とか身分の差とかでまわりが認めないというならともかく、エステルがエステルであることにプライドを持っている以上は国とか信仰とかをエステル自身が捨てられないだろうから。
 どう見ても陛下の嫁になり得るのはエステルしかいないのに、それがエステルにできないのなら、こりゃ死亡組に入るしかないなーと安直ながら確実性の高い予測を立てていたのです。

 でもそれは16翼将になってからのことだと思ってたよ!

 16翼将入りは絶対だと思ってたのにー。16翼将に入らなかったとしたらそれは嫁として別格扱いになるとき、と疑ってなかったのにー。
 翼将として活躍して、下手したら陛下かばって亡くなるとかありそうでそれはそれでイヤンと思っていたけどこんな亡くなり方ってさらにあんまりだ。「怪我をして死んだ」のではなく「死なせるために怪我をさせた」としか思えない書かれ方がどうにも納得できないのです。まあそこに関してはエステルに限らず、最近の田中作品全部に言えることですが。
 もっとじっくり書き込んでほしいところでした。いなくなってみて、いかに貴重なキャラクターだったかと思い知っています。陛下にはもう、呼び捨てにしてくれる利害関係のない友人はいなくなっちゃったんだな。恋愛感情があったかどうかはわからないけど。
 そんな重要な存在が、必然性もなくさっくり退場させられてしまうのだな。

 ただ、エステルの最期の一言だけは絶品でした。あれは凄い台詞だ。
 そしてだからこそ陛下は引きずるだろうなあ。DQ4のシンシア並にキツい別れになりました。DQはゲームだから(脈絡もなく)シンシアが生き返ってハッピーエンドだったけれど、こっちはなあ……むしろ陛下の命がかなり危なくなってきちゃったなぁ……。

■ 減らすにしても減らし方ってものがあるでしょう
 エステルの死でようやく16翼将が勢揃いしました。残りのひとりが誰なのかは長年論争の中心だったので、ようやくケリがついたことは嬉しく思います。エステルじゃなかったことには驚きましたが。勢揃いしたのが30ページ程度だったことにはさらに仰天しましたがね。

 ザラーヴァントはこれ、犬死にっていいませんか? なんとも雑に減らされてしまいました。
 誰かが亡くなるのは当然としても、初っ端がザラーヴァントだとは思わなかったなあ。彼はこう、銀英伝におけるビッテンフェルトの如く、悪運強く生き残るタイプかと。16翼将の中でもひとりだけ方向性の違う個性の持ち主で、彼は残るだろうと思ってたのに。目立ち方は地味だったけどさ。しかも死に方があんまりバカバカしい、本当に数合わせのために殺されたみたいで……まあこの点に関してはザラーヴァントに限らず最近の(略)

 ここからはひたすら人が死ぬ展開になるでしょう。16翼将は半分残ったら上々というのが私の楽観的予測です。確実に生き残りそうなのがギーヴとエラムくらいしか考えられないw
 減っていくのは当然だから、その死んでいく過程をきっちり読みたい。ラストがどうなるかということより、そういう書き込みを大切に読ませてほしいのです。

■ 悪役のヘタレっぷりに苦笑w
 ザッハーク陣営の情けなさったらもう……(苦笑)ある意味主人公側よりずっと人間臭いボヤキが聞けるというのはどんなもんですか。なんかこう応援したくなってきましたよ。もちょっと頑張れお前ら。

 それにしても一般人にキコキコとやすりで鎖を切ってもらう伝説の大魔王ってw 

 ドロンボーさまでももうちょっと威厳がありますよ。今脳内にソードマスターヤマトのラスボスしか思い浮かびません。あのくらいの腰砕け感。
 そんな彼らに悪役としての花道は残されているのか。挿絵のザッハーク様のシルエットに哀愁が漂っていました。

■ 13巻総括
 エステルのラストワードとラジェンドラ苦労王が見られたから良かった。(終)

 てかアル戦としての魅力を感じたのがそれくらいという話なんですが。書き手も読み手もこれだけ年月経っちゃうと変わってくるよね……。

 実は私の中では「『蛇王再臨』のタイトルは最終巻」という思い込みがありました。だから今回の新刊情報を聞いたときにものすごい勢いで浮かれあがったわけです。ついに完結だー! と。
 まあ普通に考えて1冊で収束するわけがない状況だったのですが、なんといっても前巻までのあらすじが全く頭に入っていなかったものですから……第二部はどうもな、なんか頭に入ってこないんだよなー。第一部はかなり詳細まで脳内に刻み込まれているのに。発行がとびとびなのもありますが、それだけ第一部は面白かったんだとつくづく思う。これ書くのに時折既刊を広げて確認するたび、つい読みふけってしまってちっとも進みません。
 なんとなく文章が淡々と感じられて、以前のようにドキドキワクワクしないのは私自身が大人になったから? とも思いますが、第一部がこれだけ面白く読めるんだからそれだけが原因じゃないよなあ。

 以前の14巻完結予定が16or17巻の予定に変更されていたんですね。それでも一応、終わりそうな気配が見えてきただけ嬉しい。アル戦さえ完結してくれればあとは諦めがつくので、というかもういいやっていう気分がないわけでもなく。
 とりわけ創竜伝に関しては「竜堂兄弟の勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!」でいいじゃないかと素で考える今日この頃。

 あ、あとついでに、カッパノベルス版になってからの挿絵に一向に慣れません。あんまりにもイメージと違いすぎて。
 ファランギースの有り得ない露出度とかメルレインは中国の武将か? とかもう突っ込みたいことは山ほどありますが、長髪で線の細いダリューンが最たるものです。こんなのダリューンじゃない……そういや私はダリューンの年齢も超えちゃったんだな(今はそこ関係ないから)今ひとつ威厳にかける蛇王様もアレですが、こちらは先に中身で苦笑したからまあいいw
 天野絵のイメージが強いのかな。ちょうど私が天野絵のなかでも好きだった時期と重なったこともあり、文庫版のイラストはどれも大好きだったー。丹野さんが嫌いなわけでは決してないのですが、でもやっぱり私の思うアル戦には見えません。それが残念。

■ 田中芳樹作品でついでにもうひとつ
 タイタニアがアニメ化って何で今更?!
 完結してもいないのに。完結してない話をどうやってアニメでケリつけるのか、そこが知りたい。オリジナルのキャラクターとか出てくるようだし、田中作品という立場を保つのも難しい気がするんですが。

 と期待せずにいたけどやっぱり観たい。
 そんなときにはビデオ予約です。最近はケータイメールひとつで予約もできちゃうんですよ。

「頼む! 今夜から26回だけど録ってくれ!」 愛してるよぷーちゃんw

 今、公式サイト見てきたけど絵がキレイだなあ。美樹本さんなのか。美樹本さんの絵を下敷きに今時のアニメ絵を描いて、でもやっぱり80年代臭がどことなく残っているような感じ。今時の人間でない私としてはそれほど違和感ないですが。あとは動き次第かな。
 しかし本当に26回録らせる気か私? 何回か観たら「こんなもんか」って満足しそうな気もします。なのでそれまで迷惑かけてごめんねぷーちゃん。

■ 拍手御礼
 いつも拍手有難うございます!

 でもってこんな感じでどーですか桜部さん!
 いつの間にかWeb拍手の機能がグレードアップしてて更に長文可になってますし、それで足りなければメールなり何なり別の手段を講じますのでw 気が済むまで是非是非。
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どうぶつの森から出てこられません。森での生活は別日記(リンク参照)にて。
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